| 谷口: | 「次の停車駅は、ヒック・ジャセット――ヒック・ジャセット」
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| 遠藤: | 最後の大西部開拓日誌は、大陸横断鉄道の客車からお送りしています。……って、何だありゃぁッ!
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| 谷口: | あ、驚いてる。驚いてる。アレはな、城だ。
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| 遠藤: | 城ってお前、何で西部にあんなゴシック調の城がそびえたってんだよ!?
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| 谷口: | しかも、駅だ(笑)
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| 遠藤: | うわ、列車が城の下に入っていくよ。
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| 谷口: | で、理由はさておき、城に住んでるものといったら決まっているよな?
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| 遠藤: | 貴族か?
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| 谷口: | 市長だ。
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| 遠藤: | 市長だァ?
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| 谷口: | このマザータウン、ヒック・ジャセット市長のエルンスト・オニールの居城だよ。そして、オニールの正体は……
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| 遠藤: | 貴族か?
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| 谷口: | ま、その辺りは実際に読んでもらうとして。その正体自体はヒック・ジャセットでは公然の秘密なんだが、実は市長の顔を知るものが誰もいない。
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| 遠藤: | は?
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| 谷口: | 陽光に弱い奇病とかで、表に顔を出すことはほとんどないし、出たとしても厚いフードを被っていてその顔は見えない。ホラ、あるでしょ? 顔に常に影がかかっているような。
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| 遠藤: | って、そんなんで、どうやって市長の職務を……
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| 谷口: | いや、市長としては有能だよ。ちゃんと選挙もやってるし、市民によって公正に選ばれてる。
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| 遠藤: | 騙されている。絶対騙されてるぞ、ソレ。
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| 谷口: | 城、市長――そしてヒック・ジャセットのもう一つの特徴が決闘法だ。なんと、ヒック・ジャセットではすべての民事訴訟、そして刑事裁判での判決への抗議が、決闘によって行われている。
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| 遠藤: | な、んじゃそりゃあァ!
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| 谷口: | って言われても市民も認めた法律なんだから仕方ない。ゆえに、駅城前の決闘広場では、毎日毎日決闘が繰り広げられているわけだよ。もう、ヒック・ジャセットでは欠かせない娯楽といえよう。
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| 遠藤: | で、そんなマザータウンで、キャストたちは何をするわけだ?
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| 谷口: | そりゃイロイロだよ。市長の陰謀に巻き込まれてみるもよし、決闘法の代理人となって数百戦無敗の殺人神父と撃ち合ってみたり、あるいは暗黒街のカジノ王に利用されてみたり、そんでもって追われて、嘘の嫌いなサルーンの女主人に匿われてみたり。
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| 遠藤: | ふむふむ。
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| 谷口: | これは自分自身への反省点でもあるんだが、どうしてもテラのシナリオを組むときに、西部劇の呪縛から離れることができなかったわけ。テラは西部劇ではあるけれども、西部劇そのものではない。ゆえに、テラでしかできないような物語の舞台として、こんな街を用意してみた。あとは、敵として活用できる貴族を登場させたかったというのもある。
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| 遠藤: | あ、やっぱり貴族なんだ、市長。
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| 谷口: | はっはっは、まあソレはソレ。では、この辺りでそろそろ『ガンフロンティア』編の大西部開拓日誌もお開きかな。
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| 遠藤: | そろそろ店頭に並んでいる頃だしな。では、皆さん、また会う日まで。出会いと別れは西部の掟。
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| 谷口: | おあとがよろしいようで。
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